もしも、CCAアムロが種・種死の世界にいたら まとめサイト


その他    763氏 『アスハ家所有別荘』(2006/11/08)

【アスハ家所有別荘】
「あ、シャアさんだ」
キラはアスランの車から別荘のテラスから海を眺めているシャアを見付けた。
「キラ、あの人か。異世界から来た人は」
「うん。そう」
「そうか」
アスランは別荘の駐車場に車を止めてキラと一緒にシャアの元に向かった。
「シャアさん」
「キラか。?おや、そちらにいる彼は」
シャアはキラの隣にいるキラと同年代の少年に目がいった。
「あ、彼は」
「始めまして、アスラン・ザラです。シャア・アズナブルさん」
アスランは自分からシャアに名乗り出た。
「ああ、君か。キラの幼なじみの友人は」
「はい、そうです」
シャアはゆっくりと前に出てアスランに右手を差し出す。
「シャア・アズナブルだ。宜しくなアスラン君」
「こちらこそ」
アスランはシャアが信頼出来る人と判断し、ゆっくりと右手を差し出すシャアと握手した。
〈カチャ〉
少し、離れたテラスの窓が開きカリダが顔を出す。
「自己紹介が終わりましたら、三人共お茶でもいかがですか」
カリダはそう言うと、バーのキッチンに向かいお茶の仕度を始めた。
「そうしよう。アスラン、シャアさん」
キラはニッコリと微笑んで、二人を即して中に入っていった。
「そうだな。アスラン君、君もそうするといい。積もり話しは有るのだろう」
「はい」
二人は、積もる話しをする為にバーに入っていった。


〔次回予告〕
キラ、カリダ、マルキオ、バルドフェルト、マリュー、エリカ、アムロ、そしてアスラン。一同の会する中で、シャアがアスランに語る自分の戦争の歴史。そのシャアの語るシャアの戦争の歴史に、父親の亡霊と戦うアスランは何を思う。


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【アスハ家所有別荘】
「お陰で、助かったよ。νガンダムを棄てずに」
「あ、アムロさん」
「キラか」
アムロ達4人は、地下施設から別荘のバーに上がってきた所をキラに声を掛けられた。
「お茶でもどうですか」
「私共はお先に、失礼させていただいております」
キラ達4人は、日当たりの良い窓際のテーブルでお茶飲みを始めていた。
「そうするか、俺達も」
「ええ」
バルドフェルトとマリューの二人が応じ。
「そうだな」
「そうしましょう」
アムロとエリカも続いた。「今、紅茶をいれますわ。ちょうど、ケバブも焼けましたから」
アムロとマリューは手伝いを申し入れしたが、カリダにあっさりと断れた。
「キラ、ラクス達は海辺で遊んでいるのか」
「うん、あの様子だと後2時間は遊んでるよ」
「そうか」
バルドフェルトは些か危惧を覚えたがアスハ島ならそれ程危険はあるまいとも思った。

「所で、アスラン君、君の話しを聞く所によると、ユニウス・セブン落下事件の主犯各達は、間違いなく君のお父上の信奉者達なのだね」
「はい」
アスランの簡素な返事に部屋全体の空気が冷えた。
「それ、本当なのアスラン君」
「事実です」
マリューは信じたくはなかったが同時に、これで謎が解けたとも思った。
「何処となく似ているな、君と私の境遇は」
「おい、シャア」
「私は、本当の事を言っているのだよアムロ」
シャアはアムロを見ありじっと睨みつける。
「続けて下さい」
アスランはシャアが何を語りたいのか最後まで聞きたかった。


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【アスハ家所有別荘】
「君は、聞いてどうするつもりだね」
「聞いてから決めます」
シャアはアスランの目を見据えと見つめ、これが若さかと思った。
「シャア・アズナブルは本当の私の名前ではない」
「本当の名前ではない」
「そうだ。私の本当の生まれながらの名前はキャスバル・レム・ダイクン。L2にあるサイド3・ジオンの独立運動の政治指導者ジオン・ダイクンの息子だったのだ」
アムロとカリダを除く全員が驚きの顔でシャアの顔を見る。バーは無言に包まれキッチンでのカリダの仕度の音が支配する。
「じゃあ、シャア・アズナブルの名前は偽名なのですか?」
思い沈黙が支配する中、沈黙を破る形でキラがシャアに問い質す。
「……そうだな、厳密に言えば偽名になる」
「そんな」
キラは自問する。じゃあ自分の前にいる人は誰と。そしてアスランは、ミネルバに乗っていた時のデュランダルの言葉を思い出す。
「ボギー1か、…本当の名は、なんと言うのだろう。……名は、その存在を示す物だ」

「だが、私達の世界ではシャア・アズナブル=キャスバル・レム・ダイクンは、同一人物として扱われているからさ程、私に取っ手は問題にはならなかった」
キラはアムロを見た。アムロはキラの心中を察したのか頷いて肯定した。


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【アスハ家所有別荘】
「何故、本当の名前を捨てて間でも、シャア・アズナブルを名乗っているのですか」
アスランの疑問にキラも同意の表情してシャアを見詰める。
「ザビ家への復讐の為だよアスラン君」
「復讐?」
「そうだ復讐だ」
「何故、復讐を」
アスランはやり切れない感情になっていた。彼等の世界も同じなのか、自分達の世界と同じなのかと。
「父を殺し母を病死に追いやったザビ家への復讐の駄目にだ」


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