プラントに到着すると二人の男に出迎えられる。議長の迎えらしい。
周りがざわついている事に疑問を感じアレックスが男に聞いた。
「ずいぶん騒がしい様ですが何があったんですか?」
「知らないんですか?地球連合が一方的に宣戦布告してプラントに攻撃を仕掛けてきたんですよ。
何とか第一陣を食い止めはできたんですが…」
「宣戦布告!?そうですか…すると議長にお会いするのは難しいでしょう?」
「議長はせっかく来ていただいたんだから、何とか時間を取れるようにする、とおしゃっています。
ただ、短い時間しか取れないかもしれませんので、面会は二人一緒に、というわけには行かないかもしれないとも
おっしゃってました。それで申し訳ないんですが、お二人はアプリリウス市内のホテルでお待ちいただくことになります。
外出するときは言っていただければ、護衛のものをお付けしますので。ああ、あとアムロさんはこのまま工場へ
行っていただけますか?」
「分かった。」
「それではご迷惑お掛けしますが我々はこれで。」
「分かりました。議長にはあまり無理をなさらないように、とお伝えください。」
とアレックスが言うと慌しく男たちは車に乗り込んだ。
「アレックス、俺は工場地区に行く。君はどうする?」
「俺はちょっと行きたい所があるんでホテルに行ってから早速外出の申請をします。」
「そうか。じゃあ。」
そういうとアレックスと別れ、工場地区行きの自動操縦車に乗り込んだ。
工場地区につくとνガンダムが運び込まれた場所を聞き、そこに向かった。
工場に着くと
「アムロ・レイ大尉ですか?」
と声をかけてきた男がいた。
「そうだ。君は?」
「私はこの工場の主任をやらせて貰っている者です。議長からあなたがの持ってきたMSの
整備をするように、と言われまして。よければこの書類にサインをいただけますか?」
νガンダムを他人に、それも違う世界の住人に見られるのは嫌だったが、そう言っていられる
環境じゃないのは充分分かっていた。
「疑うわけではないが、おかしいことをしないでくれよ。」
と言うと書類にサインを書いた。
「それでは責任もってお預かりします!」
そういうと早速主任はνガンダムに向かって走り出した。
アムロはせっかく工場に来ているのだから、ほかのMSを見たくなった。
幸いおんなじ工場内にザクがあったため見せてもらうことにした。
少年のように目を輝かせながら、近くにいた整備士にいろんな質問をする。
一番驚いたのは動力がバッテリーと聞いたときだった。
ユニウスセブンで実際動いてる姿を見てるのでますます信じられない。
いてもたってもいられず、コックピットに乗せてもらえるように頼み込んだ。
しぶしぶ了承した整備士に
「絶対に変なところ触らないでくださいよ!」
と言われても聞こえないふりをする。
ハッチをあけ操縦席に座った。
目の前にあるメインスイッチを押すと正面に外の風景が映る。
「全天周囲モニターじゃないのか…操縦方法はあまり変わり無そうだな…しかしほんとにこれがバッテリーで動いてるのか?
信じられないな。」
動かしてみたくなる衝動に駆られるがそれを抑え、スイッチを切りコックピットを
降りる。ひやひやしながら見ていた整備士に
「すごい技術じゃないか。あと換装機能もあるんだろ?」
と聞く。三種類の装備の説明を受けている所に少し離れた所から主任から呼ばれた。
「アムロさ〜ん、議長が時間取れそうだから来て貰えませんかと仰ってます〜!」
「わかった!すぐ行く!」
と答えると、整備士に礼を言って工場を出た。